車載電池リチウムイオン電池のシェアNo.1「CATL」とはどんな会社なのか?

自動車

世界的に環境問題への関心が高まっています、特に地球温暖化の原因と言われているCO2(二酸化炭素)の排出を削減するように求められます。現在世界各国でガソリン車・ディーゼル車を規制する動きが出てきました。一番早いのはドイツ・イギリスは2030年からガソリン車・ディーゼル車の販売を禁止される予定です。そこで注目が集まるのは電気自動車(EV)です。

バッテリーの電力でモーター駆動する「EV(電気自動車)」

EV(Electric Vehicle)と略され、ガソリンエンジンの代わり、バッテリーに電気をためて、その電気でモーターを動かし車輪を駆動する自動車です。メリットとしてガソリンや灯油を使わないため二酸化炭素・窒素酸化物などの有害物質を排出しません。またモーターを使うためエンジンによる振動や騒音がおさえられるなどがあります。デメリットとしては充電スタンドの普及がまだ不十分、充電に時間がかかる、走行距離への不安などがあげられます。これらのデメリットについてはこれからの科学技術の進歩で少しづつ解決していくと思います。

最も高価な部品は「バッテリー」

EV車で最も車の性能に影響を及ぼすのはモーターではなくバッテリーです。約車の値段の半分をバッテリーが占めているともいわれています。現在その車載用バッテリーの世界シェア1位が中国のCATL(寧徳時代)で全体の26.0%を占めています。(2020年はコロナの影響で少し売り上げが落ちています)。

ATLからのスピンオフ

CATLもとはATL(Amperex Technology Limited)のBPIという一部門が独立したものです。ATLは日本の株式会社により中国政府からの補助金の対象外、また管理職はほとんどが中国人のため、ATLの初期創業メンバー曾毓群(ロビン・ゼン)を含む5人が2011年に中国・福建省で会社を設立しました。

急成長の理由は政府の後押し

CATLが急成長できた理由は中国政府の後押しが大きいと思います。中国の国家戦略でクリーンエネルギー産業を発展させるために、中国国産バッテリーメーカーを対象とした助成金により、CATLが育つまでの時間が作れました。2015年に海外のLGとサムスン以外の海外メーカーを助成金の対象としたが、それでも着実にシェアを伸ばして海外メーカーと勝負ができることを証明しました。

また成長できた理由は政府の助成金だけでなく、CATLは研究開発や人材確保にとても力を入れていました。2014年から現在まで20.8億元(日本円で約140億円)を開発に充てています。ほかのライバル会社とは2倍以上かけています。ロビン・ゼンはATL時代に技術が無くて仕方なくお金を払って他社の特許を使わせてもらうという悔しい思い出があるから、技術の重要性を痛感しているためこのような巨額な投資をしています。

フォードを除いて、ほとんどすべての外国の主な自動車メーカーはCATLの顧客であり、BMW、フォルクスワーゲン、ホンダ、現代などアメリカ、ドイツ、韓国、そして日本のメーカーをすべてに収めています。現在の計画では5年に現在の10倍以上の生産能力を有します。

このままCATLがEVバッテリーの覇権を取るのでしょうか、今後とも注目する必要があるでしょう。

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